すっかりツイッターやFaceBookばかりで、全然更新していなかったこのブログです。

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です。


もう、去年の個展以来全然更新してなかったのだけれど、その後もいろんなことがありました。

絵も、ちゃんと描いています。


そして、新しいことを始めました。

個展のときに来てくれた友達に「銅版画をやってみたらどう?」と勧められたことがありました。

銅版画、実は前々から気になっていたんだけれど、道具ややり方などなど、複雑で全然分からない。

ちょっと調べてみると、作品はすっごく魅力的だけれど、高価なプレス機がないと自分で刷ることもできないみたい。


う~ん、とりあえず銅版画教室なんかに顔出してみようかなあと思っていたら、また別の友達から「木口木版が向いてるんじゃないの?」と言われたのを思い出した。

木版っていうと、彫刻刀で木を彫って刷るやつでしょ~?と思ったのだけれど、調べてみたら、木口木版はちょっと違う。

道具も違うし、彫るのが木の板じゃなくて、木の切り口。

だから木口木版。

道具の使い方も分からないので、思い切って教えてもらいにいくことにした。


銅版画を習いに行こうと思ったのと同じ工房で木口木版も教えてもらえるそうなので、飛び込んでみた。

そしたらこれがまた面白いのなんのって、夢中になってしまった。


木は柘植の木で、将棋の駒と同じ木。

とっても固い。そして、木の輪切りを使うので、いかにも「木を彫ってるぞ」って感じがする。

ペンで絵を描くようになって、木を描くのが楽しくなり、道を歩いていても木ばかりに注目していたのだけれど、その『木』そのものを彫るというのがまた楽しい!木に、木を彫ったりしている。


道具は、西洋の彫刻刀『ビュラン』というのを使う。

この形がまた面白くて、一見すると何の道具だかわからない。

手にすっぽり収まるところもかわいくて、ちょっと口琴みたいな存在感。

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ビュランと、木口。


これで木の切り口を浅く細く、細かく彫れる。

なかなか慣れないで、力を入れすぎて指が痛くなったり、彫りすぎちゃったりするけれど、新しいことっていうのはやっぱり楽しい。

高校の美術の時間以来、みんなで同じ場所で制作をしているということもなかったので、新鮮で集中できる。

教室といっても、自由に作って、分からないことを教えてもらうっていう感じなのもよかった!

そして、最初の作品!

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『くじら楽団』

で、刷ったもの

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何個か作ってこれ

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『太陽と月のとり』


作るたびにいろいろ発見があって、おもしろい!

正直、前は版画にはどうしても『複製』という感じがあって、絵よりも下に見ていたところがあったと思う。

でも、やってみると、これは深くて、普通の絵ではできない絵が作れる。

そして、道具のメンテナンスや、使い方、紙の選び方に刷り方などなど、いろんな技術が必要になってくる。

前は、職人的な技術なんてつまらない!とか思っていたけれど、ここ数年、インドの古典芸術などに触れる機会が多いこともあって、技術は決して不自由なものでもつまらないものでもないと思うようになった。

また、「一つしかない物」「輝かしい個性」なんていうものだけが最高っていう感じにもちょっと疑問を感じてもいたので、いいタイミングだったと思う。


まだまだ始めたばかりだけれど、夢中で作ってます。

おもしろい~~~~~!