水木しげる大先生が、あっちの世界に旅立ってしまわれた。

もう90歳を超えてるし、本人も半分妖怪のようで あったので
いつかこの日がくることはわかっていた。

でも、なぜか、こんな日はこないと思っていた。

きっと、僕だけじゃなくて、たくさんの人がそう思っていたんだろうなあ。

小学生の頃、図書館にあった『ほんまにオレはアホやろか』 と言う水木先生の本を、なんとなく何度も借りて読んでいた。
ゲゲゲの鬼太郎の作者の本だけど、マンガじゃない。
でも、マンガじゃないのに面白かった。

内容は、ほとんど忘れてしまったけれど、きっと僕の考え方に少なからず影響を及ぼしたんだろう。

大人になってから、水木先生のマンガを読んでみると、子供の頃よりもずっと面白くて、夢中になった。
鬼太郎夜話、河童の三平、 悪魔くん千年王国、コケカキイキイなどなどなどの妖怪漫画も宮本武蔵やヒトラーなどの歴史漫画も、そして衝撃的な、総員玉砕せよ!のような戦記漫画も、どれも僕の琴線を吸血鬼ジョニーのギターのようにジャランジャランと弾き鳴した。

妥協のない細密な絵と ぽか〜んとした、なんとも言えないセリフや擬音、闇が深くて怪しいのだけれど、感傷的になったりベタ〜っとしない感じがたまらなくって、貪るように読んだ。

もちろん自分の絵にも少なからず影響して、当時こんな絵を描いていたくらいです。
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もう、完全に水木イズムまっしぐらって感じですね。

手の形がもう!!笑


思えば、巨大なアクリル画からボールペン画に移行したのもこのころから。

絵の具や大きなキャンバスを用意しなくても、紙とペンだけあれば、どこでだって絵が描ける。
緻密に描けば巨大な絵と同じ質量が出せるんじゃないか?
だって、片手に収まるマンガ本の、さらにその一コマがあんなに緻密で心を動かすんだから。


水木大先生、素晴らしい作品を沢山沢山世に出していただいて、本当にありがとうございます!
誰よりも苦労した結果の「なまけものになりなさい」っていう言葉。
心に刻んで、先生に恥ずかしくないように生きなくちゃ。

まず、改めなければならないのは、睡眠時間だ!!!!
では、お休みなさい。

個展はもう間近!まったなしだけれど、ちゃんと寝なきゃ!!

12/3〜12/9 個展『インドのてん』

ギャラリーdeepdan

12:00~19:00 


東京都世田谷区北沢1-32-17 井の頭線池ノ上駅北口から徒歩2分

小田急/井の頭線 下北沢駅より徒歩12分

インドのてん
うら

てんから始まり、てんに広がる、回転して飛び回る輝くて
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武田尋善の2015年冬の個展は、池ノ上のギャラリーDeepdanにて。
昨年同様、インドをテーマにした展示ですが
いつものペ
ン画や木口木版画だけでなく、初の銅版画にも挑戦しています。

12/5.6にはAzkov BiNDUさんとコラボで個展会場でメヘンディもやります!
コラボメヘンディ