すごい映画でした。

なんと言ったらいいのか分からないけど

この感じ、よーく考えてみたら

インドに初めて行ったときの感じに近いかもしれない。

インドには素晴らしい建築物やおいしいインド料理や路上の牛やヨガやサリーやなんだかんだ、おもしろいモノがイロイロあって旅行中はいろんなものに感動する。

でも、ぼくの場合は一番印象に残ったのは『圧倒的にたくましい人間パワー』だったと思う。

電車の中で急に足下を掃除してチップをねだる子供とか、巧みなトークでなんとか多く稼ごうとするリキシャワーラーや、精一杯の悲しそうな顔や不自由な体を晒してバクシーシを求める乞食の人や、頼んでもないのに勝手にガイドになってガイド料とる人などなど、短い旅行中にスキなくいろんな人が営業にやってくる。

旅行中は面倒くさくて、しつこくて困っちゃうところなのに、じつは旅行中に出会った感動的な親切や深い人情と同じくらい印象的で衝撃的。

なんとか食べるチャンスを逃さないように逞しく抜け目ない。

絶望的な貧しさで日本人から見たらもうどうしようもないような生活に見えて、パワフルに笑ってる人もいる。

映画の主人公は、まわりの人から『無理だ』といわれても、一度も弱音をはいたり諦めたりせずに這いつくばってすりぬけてしがみついて噛み付いて、なんとか生き抜いて成功と栄光を手に入れる。

『変われない』『できない』とおもったら何もできないけど、どうにかこうにかやれば『できる』と信じて掴む逞しくしつこい主人公の人間パワー。

まるで初インド旅行のときに味わったようなすごみを感じました。

ラフマーンの音楽がまたよかった!

『ボンベイはムンバイになった』

『昔おれたちが住んでたスラムに高層ビルが建ち、インドは世界の中心になった。』

というようなセリフが、この間のインド旅行で覗いただけでも『変わったなあー!』と思った部分と繋がって、印象的でした。

帰りにパンフとサントラCD買ったのだけれど、パンフは買わなければヨカッタ…

CD、インドで買えばよかった…